こんにちは、honoriです。
「子どもに英語アニメやYouTubeを見せるだけで、本当に英語力がつくの?」
「手軽だけど、デメリットはないか心配…」
小学生のお子さんを持つ親御さんにとって、YouTubeは無料で手軽に始められる英語学習の「入り口」として魅力的ですよね。しかし、単に動画を見せているだけで本当に意味があるのか、あるいは「動画漬け」になるリスクはないのか、不安を感じるのは自然なことです。
この記事では、英語学習でYouTubeを活用する具体的なメリットと、親御さんが知っておくべきデメリット(課題)を解説します。さらに、そのデメリットを解消し、学習効果を最大化するための具体的な設定や進め方もお伝えします。
子どもの英語学習にYouTubeを使う3つの大きなメリット

YouTubeは、英語教室や有料教材にはない独自の強みを持っています。このメリットを理解することが、学習を効果的に継続する第一歩です。
メリット①:無料で気軽に「おうち英語」を始められる
YouTubeの最大の魅力は、無料で視聴できる点です。
英語学習を始める際、どの方法がお子さんに合うか見極めるまでには、いくつかの選択肢を試す必要があります。高額な教材や教室の費用をかける前に、
- お子さんが英語に興味を持つか
- 特定の動画に夢中になるか
といった「おうち英語の適性」を費用ゼロで気軽に試すことができるのがYouTubeです。
これは、忙しいご家庭にとって、非常に取り入れやすい学習の「入り口」と言えます。
メリット②:豊富なコンテンツから子どもの興味に合ったものを選べる
YouTubeには、幼児向けの英語学習動画が非常に多く、
- 目的
- 年齢
- レベル
に合わせて自由に選べるのが強みです。
英語圏の子ども向けアニメや童謡、歌やダンスを取り入れた知育動画など、コンテンツのバリエーションが豊富に揃っているのも魅力です。お子さんが大好きなキャラクターやテーマの動画を選べるため、飽きずに英語に触れられる環境を作りやすく、学習のやる気を保つことに繋がります。
メリット③:時間や場所を選ばず英語に触れる機会を増やせる
YouTubeを活用した英語学習は、時間や場所に縛られない点が大きなメリットです。
スマートフォンまたはタブレット端末さえあれば、自宅はもちろん、移動中などでも手軽に学習できます。
- 英語教室のように決まった時間に通う必要がない
- 送り迎えの手間が省ける
といった、時間に制約のある共働きで忙しいご家庭にも向いています。ちょっとした空き時間を有効活用して、英語に触れる機会を増やせるのは、YouTubeならではの柔軟な学習スタイルなのです。
子どもの英語学習にYouTubeを使う3つのデメリットと課題

手軽で便利なYouTube学習ですが、教育的な効果を考えた場合、親御さんが目を配るべき大きな課題がいくつかあります。
課題①:学習内容に体系性がない
YouTubeの英語学習動画は、個々のテーマに特化したものが多く、学習のステップを順序立てて踏めるように体系的に構成されていないのがほとんどです。
新しい単語やフレーズを学んでも、次に何を学ぶべきか、どのように知識を積み重ねるべきかがわかりにくく、知識がバラバラになりがちです。さらに、学習の進み具合を確認できる機能がないため、保護者が子どもの習得度を正確に把握しにくく、結果として学習内容が定着しにくいというデメリットがあります。
課題②:誘惑が多く、学習以外の動画に気が散りやすい
YouTubeは、英語学習に役立つ画像が充実している一方、関連動画やおすすめ表示によって、学習とは関係のない動画へ気が散りやすいという問題があります。
子どもは興味のある動画にすぐ移ってしまうため、自分自身で学習に集中し続けるのは難しいでしょう。そのため、親が視聴時間や動画の内容をしっかり管理し、学習に適したコンテンツへ誘導する必要があります。この管理を放置すると、英語学習の効果が薄れてしまう可能性が高くなります。
課題③:アウトプットする場がない一方通行の学習になりがち
YouTubeを通じた英語学習は、主に動画を視聴するインプット活動が中心となり、習得した言葉を実際に使ってみるアウトプットの場がほとんどありません。
実際に話したり書いたりする練習がないと、学んだ知識は定着しにくく、「使える英語」として身につきにくいです。視聴のみで終わってしまう一方的な学習になりがちであるため、動画視聴以外にも親子で英語を話す時間を設けるなどの工夫が求められます。
YouTubeのデメリットを解消!親がすべき3つの設定と管理方法

YouTubeを子どもの英語学習に最大限に活かすためには、デメリットである「誘惑の多さ」と「管理の難しさ」を解消する初期設定とルール作りがとても大切になります。
設定①:視聴を「登録チャンネル」に限定する
親御さんが意図しない、あるいは不適切な動画がおすすめ動画として勝手に表示され、子どもが見てしまうリスクを回避しましょう。
YouTubeを見せる前に、初期設定とルールを決めておくのがおすすめです。
- 子どもが使用するYouTubeアカウントを作成する。(既存アカウントを子ども専用にしてもOKです。)
- 見せたい良質な英語チャンネルだけをチャンネル登録。
- ご家庭内で「チャンネル登録しているもの」のみ視聴してOKというルールを徹底。
お子さんとYouTubeの視聴ルールを決めておくだけで、英語学習の効果を高めることができます。
💡最も安全なのは「YouTube Kids」
もし可能であれば、通常のYouTubeではなく、保護者がチャンネルごと管理できる「YouTube Kids」アプリを使って視聴するのが最も安全でおすすめです。通常のYouTubeとは異なり、親が見せたくないコンテンツが表示されるリスクを大きく減らせます。
設定②:自動再生機能を必ず「オフ」にする
YouTubeは、動画が終了すると、続けて関連動画が自動で流れ始める「自動再生機能」が初期設定でオンになっています。
この機能をオンのままにしていると、時間のけじめがつけにくいだけでなく、チャンネル登録したもの以外の見せたくない動画が勝手に再生されてしまいます。視聴が始まったら、画面下に表示される自動再生ボタンをタップして、必ずオフに設定しておきましょう。
設定③:おすすめ動画に出てくるチャンネルを「ブロック」して質を上げる
YouTubeのAIは、これまでの視聴履歴から「この動画も興味があるだろう」と判断しておすすめ動画を表示します。
視聴させたくない動画が出てきたら、その動画タイトルの右端にある三点マーク(…)をクリックし、「チャンネルをおすすめに表示しない」を選択しましょう。これを繰り返すことで、YouTubeのAIが「このアカウントが好む良質な英語チャンネル」を学習し、おすすめ動画の質が上がっていきます。
「チャンネルをおすすめに表示しない」は、YouTubeのホーム画面に表示されている動画でのみ選択することが可能です。
YouTubeだけでは不十分!学習効果を高めるためのプラスワン要素

YouTubeは英語に触れるきっかけとして優秀ですが、それだけで生きた英語を身につけることは難しいです。ここでは、子どもが英語をしっかり習得するためのプラスワン要素をご紹介します。
要素①:発達段階に応じた英語への触れ合いを取り入れる
幼児期の英語習得には、それぞれの年齢や発達度合いに適した学習手法を取り入れることが大切です。
| 年齢の目安 | 重点を置く学習内容 | YouTubeの活用法 |
| 0歳~1歳頃 | 聞くだけで英語耳を育てる | 英語の歌や映像を日常的に聞き流すことを中心に。 |
| 2歳~3歳頃 | 体験型の学習 (言葉の理解、身体能力向上) | 音楽に合わせて踊る・歌うといった、身体を使う動画を選ぶ。 |
| 4歳以上 | アウトプットと実践 (自分の意思を示す時期) | 動画で覚えたフレーズを親子で会話で使うなどの実践を取り入れる。 |
発達段階に合った英語への触れ合いを取り入れることで、英語を身につける手助けになります。
要素②:日常的なアウトプットの機会を増やす
動画視聴などのインプットだけでは不十分で、実際に話す・書くといったアウトプットの機会が大切になります。
- 親子で英語の歌を一緒に歌う
- 簡単なフレーズで話しかけたりする
- ネイティブの先生と交流できるオンラインレッスンなどを活用
上記のような、学んだ英語を実際に使う実践練習は、英語の定着をより確実にします。
要素③:子どもの興味を持続させる仕組みを取り入れる
幼児期の英語学習を継続するには、子どもが飽きずに取り組める工夫が欠かせません。
英語学習を成功させるポイントは、小さな成功体験を積み重ねることです。
- キャラクター
- 歌
- ゲーム
といった、興味を引く要素を取り入れた教材を使ったり、学習の成果を具体的に褒めて達成感を与えたりすることで、モチベーションを維持しやすくなります。
まとめ:YouTubeをうまく使ってアウトプットの機会をプラスしよう

YouTubeは、無料で良質な英語の音を大量にインプットできる、非常に便利なツールです。
ただし、体系性の欠如やアウトプット不足というデメリットを理解し、親御さんが視聴設定の管理とアウトプットの機会提供をすることで、初めて学習効果が高まります。
YouTubeで英語に興味を持っている様子が見られたら、次はオンライン英会話などをプラスして、「見る・聞く」だけでなく「話す」練習へとステップアップするのがおすすめです。
お子さんの英語学習に、YouTubeのインプットと、オンライン英会話などのアウトプットを組み合わせてみませんか?